FC2ブログ

Lie & Caprice

APHに滾ってワンピに悶えデスノに転がる、割と雑食気味の決して健全ではない二次創作中心のブログです。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
Happy Independence Day !!
おめでとうメリカー!

と、いうことでぎりぎり間に合いました。メリ誕小説。
しかしあんまり祝っていないメリカの恋自覚編。

小さい時からイギ大好き!独立したのも男として見てもらいたかったんだー!という米英も好きですが
実はそれまでは普通に家族として好きで、純粋に国として独立した後に初めて見るイギの素顔に恋に落ちちゃったぜ!という米英もぷまいんじゃあないかなぁと勢い滾った結果がこれだよ。

・米の独語風
・英はほとんど出てきません

お付き合いくださる方は続きよりどぞ。





Happy Independence Day !!
真実の自由と新しい未来にこんにちは!!




上司が用意してくれた礼服はその辺の椅子に放り投げて、少し古めかしい三つ揃のスーツに手を伸ばす。

『えー・・・高そうだし、いいよ。俺着ないし・・・』
『だめだ!最近お前、服装乱れてきてるだろ!』
『ううぅ・・・・』

少し厚手の生地に触れると、否が応にもフラッシュバックしてくる記憶。

『ちゃんとした服装をしてもらわないと、俺が困る』
『いいじゃないか。今の服装が気に入ってるんだよ』

その気に入っている動きやすさに重点を置いた普段着は、その辺の床に投げ出してシャツに腕を通す。
肌の上を滑る生地の感触は昔と変わっていない。何年もクローゼットの奥に仕舞い込まれていたはずなのに痛んだ様子がないのは、きっとあの時の彼には精一杯の良い物を仕立ててきたせいなんだろう。

『――――ほらな。やっぱりお前には、そういう格好が似合うだろ』
『うーん・・・窮屈で嫌だなぁ。これは特別な日に着ることにするよ』

ズボンを穿くとあの時よりも少しだけゆるい気がした。
・・・・・痩せたのかな?それとも引き締まっただけかな?ずっと闘いの日々ばかり送っていたしね。
まぁ皺が出来るわけじゃないから見苦しくはないだろう。そう思いながらベストとジャケットを羽織る。
うん。やっぱり窮屈な感じがして、あんまり好きじゃないな。何よりもネクタイが嫌だよ。首を絞められてるみたい。
でもほら、俺は嘘は吐いていないだろ?

「ちゃんと特別な日に着ているんだからね」

完全なる自由を手に入れた、今日という特別な日に。




「大体、あの人は大袈裟すぎるんだよ」

染みひとつない手袋を嵌めて、一本一本指の位置を直す。こればかりはスーツの一式に含まれていなかった為、上司が準備したものだ。
服に比べるとちょっと新しすぎる気がしなくもないけれど、まぁ問題ないだろう。

「植民地が独立を望むなんて、当たり前のことなのにさ」

そう、当たり前のこと。
植民地といっても一つの国だ。自分の力で立って、自分の望むように歩みたいと思うのは別に珍しいことじゃない。
そりゃ独立されることで、彼の得る利益が減ってしまうのは痛いかもしれないけれど、だからと言って「裏切られた」なんて、あそこまで激昂することじゃないと思う。

「人間でいうなら、自立、ってやつなんだし」

もしくは親離れ?
一人前になった子供が、親元を離れて独り立ちするってこと。人間社会では普通のことで、よっぽど過保護な親じゃない限り、こんなに堅固に拒みはしないだろう。

「ああ、でもあの人は過保護な親と一緒か」

じわりと浮かんだ笑みを噛み殺して、鏡を覗き込む。
髪は後ろに撫で付けた方がいいのかな?それとも櫛を通すだけにしようかな?首を傾げる自分と同じ動作で頭を傾けた鏡の中の青年は、未だどこか幼さを残していた。
うん、後ろに撫で付けることにしよう。その方が少し大人っぽく見える。

「そうしたら、あの人の方が年下に見えちゃうかもね」

自分よりも何倍もの年月を重ねているくせに、やたらと童顔な彼を思い出して、今度は堪え切れずにくすくすと笑い声を漏らした。
不思議と穏やかな気分だ。

「ねえ、イギリス。俺は君が嫌いじゃないよ」

色々と口煩かったけど。
兄貴面して色んなものを押し付けてきたけど。
宗主国気取って沢山奪っていったけど。

それ以上に沢山のことを教えてくれた。
暖かい手を差し伸べてくれた。
優しい笑顔と柔らかい愛情を与えてくれた。

「確かに君は俺の父親で、母親で、兄だった、よ」

彼に与えられた愛情は、間違いなくこの胸の中に息衝いている。銃口を向け合った瞬間ですらも、きっとお互いに消えていなかった。
親子としての。兄弟としての。暖かくてくすぐったくて、でもどこか切なくて息苦しい、家族への愛情。

「うーん・・・・でもこれって家出した反抗期の息子って感じなのかなぁ?」

それで成功を収めて、漸く認めてくれた家族との和解に出向いた、みたいな?
それはちょっとなぁ、なんて唸っていると、鏡の中でぴしりと髪を整えたもう一人の自分が苦笑して呟く。

――――それでも、いいじゃないか。自立した子供だろうと、家出した反抗期の息子だろうと、一人の大人として彼と向き合える立場になったのには変わりないんだから。

「それも、そうだね!」

大きく頷いて背筋を伸ばす。
さぁ、みっともないところは見せられない。「英国領アメリカ」ではなく「アメリカ合衆国」として、正式に彼と対面するのだから。
そう考えると新品の靴の踵が床を鳴らす音さえ、誇らしいと思った。





「お待たせして申し訳ない」
両開きの重厚な扉が、従者によって恭しく開かれる。
既にイギリス側は到着していて、後はこちらが揃うのを待つだけだと聞かされていたから、殊更まっすぐに視線を伸ばして、いつもよりも低めの落ち着いた声と、口の端だけを持ち上げた控えめな笑みで、イギリスの上司と挨拶を交わす。
どうしたってあちら側の表情が硬いのは、仕方のないことかもしれない。上司の一歩後ろに控えたイギリスも、僅かに顔を伏せたままだ。

今、イギリスはどんな表情をしているんだろう。やっぱり泣きそうになっているのかな。意地っ張りで素直じゃない彼だけど、同時に泣き虫でもあるのはよく知っている。
彼の泣き顔はちょっと苦手だ。もっとも、家族の泣き顔を見ても平気って人はそうそう居ないと思うけれど。

でも、ねえ、イギリス。俺はね、泣いた時の君の瞳はちょっとだけ好きだったんだよ。

薄い水の膜の奥で揺れる翠玉が綺麗だなって、幼い時から思っていた。
きらきら光って、朝日に照らされた森みたいだなって。
こんなに綺麗な瞳だから、俺には見えない妖精なんかも見えちゃうんだろうなって。

俺の視線に気付いた上司が半歩だけ体をずらしたから、にっこりと笑って彼に握手を求める。
「・・・・久しぶり、イギリス。独立を認めてくれて、ありがとう」
「・・・・・・・・・ああ」
低く呟いて応えてくれた手は、手袋越しであるにもかかわらず酷く冷たかった。
そうしてゆっくりと持ち上げられた彼の瞳は。

「・・・・・・・っ!」

水に沈められた翠玉じゃない。
暖かく包み込むような草原の色でもない。

それは、訪れるものを迷い込ませ飲み込む様な、冷たく暗い森の。

「イギ、リス」
見たこともない色だった。
こんな冷たい色を纏う彼なんて、知らない。こんな冷たく、けれど苛烈な光を宿す彼の瞳なんて。
「・・・・・独立、おめでとう。アメリカ、合衆国」
機械仕掛けのような彼の言葉なんて耳に入らない。
ただただ、彼の瞳から目を離せなくて。
初めて見る彼の色彩に、言葉も心も奪われて。


ああ、その瞳に恋に落ちた、なんて。




Independence Day
(それは独立と、新しい感情の芽生えた日)

コメント

またしてもおひさしぶりです~^^;

いやいや、ほんとお久しぶりです~><加悦さまはお変わりありませんか?こちらも節電の所為で職場がエアコンをケチってすんごくあついです~><(もともとケチってるのにさらにケチってくれております;;;)加悦さまのところも節電でエアコンがあまり効かないという事で夏バテにはお気をつけくださいませ~!ふふふ。。。メリカTEXT読ませて頂きましたぁ~^^いつも見慣れたイギリスの瞳なのに、独立がきっかけで違う表情のイギリスの瞳に恋するなんて素敵じゃないですかぁ~*^^*ワタシもイギリスの翠色の瞳ってすんごく好きでこれだけでもポイント高いんですよね~^///^ではではまたメルしま~す!加悦さまのほうはお仕事が忙しいようですが体調崩されないようお気をつけくださいませ~~!!

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://nagatukikaya.blog133.fc2.com/tb.php/108-7342c319

加悦

Author:加悦
腐った思考がデフォルト。
最早抜け出せない世界にどっぷり浸かって、それが結構幸せな御目出度い人間です。

この人とブロともになる

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。