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Lie & Caprice

APHに滾ってワンピに悶えデスノに転がる、割と雑食気味の決して健全ではない二次創作中心のブログです。

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米英で米誕小説後編。
これの続きです。

・前編でシリアスと見せかけて実はただのバカッポー。
・ツンはとっくにログアウトしました。
・結局おめでとうって言ってない←

大丈夫な方は続きからどうぞ。




「そんなに大声で驚かなくても良いじゃないか。君がプレゼントを考える時間も買いに行く手間も省いてあげたのに」
「いやいや、その前に問答無用でねだる奴が居るか」
不満気に口を尖らせるアメリカに即座に突っ込む。ついでにいきなり大声を上げたせいで強烈な眩暈にまで襲われて、イギリスは空気を搾り出す様な溜息を吐いて再びソファに身を沈めた。

「仕方ないじゃないか。君はそんな調子で実際プレゼントどころじゃないし、俺はプレゼントが欲しいんだから」
「や、だからそういう問題じゃなくて、慎みってモンをだな・・・」
「つつしみぃ~?日本みたいなことを言わないでくれよ!ツツシんでいたって何も良い事ないだろう!?」
「あるないの話じゃねぇ!」
「あーもう!此処まで来てお説教なんて沢山だよ!俺は!君の!プレゼントが欲しいんだぞ!反対意見は認めないんだからな!!」
「ったく、お前って奴は・・・・・ああもう、分かった分かった!俺はお前に何をやればいいんだ?」
延々と続きそうであった言い合いは、結局このままでは埒が明かないと早々に諦めたイギリスによって終止符が打たれた。
手を振って胡乱気に問う彼の様子に、アメリカは一転してゆるりとした笑顔を浮かべる。
「うん。君が俺にくれるプレゼントはね、言葉だけでいいよ」
実は内心、何かとんでもないものをふっかけて来るんじゃないかと構えていたイギリスだったが、あっさりと告げられたプレゼントの内容に「へあ?」と間の抜けた声を漏らした。

「ことば?愛してる、とか・・・お、おめ・・・とか?」
だから言葉だよ、と繰り返されて、首を捻りながら呟く。
プレゼントの代わりになって、且つアメリカが欲しがる言葉といえばその二種類しか思い浮かばない。しかも後半の言葉は形にすらなっていない為、アメリカに捧げるのは難しい。
いやでも頑張れば、と唸っているイギリスに、例え話でもその言葉が出てこないのは重症だなぁと苦笑したアメリカだったが、結局どの言葉にも首を横に振るばかりだった。
「じゃあ何だよ」
結局他に何も思い付かず、むっすりと口を尖らせた彼に、小さく笑ったアメリカが「降参かい?それじゃあ教えてあげる」と節立った長い指を一本立てた。


「欲しいのはね、『お帰り』って言葉だよ」
パーティが終わったら俺は必ず此処に戻ってくるから、その時に「お帰り」って迎えて欲しい。


「え?それだけでいいのか・・・?」
一言一言ゆっくりと告げるアメリカの指先を見詰めながら、戸惑いがちに問い掛ける。
だがその質問はアメリカのお気に召さなかったらしい。再びむう、と口を尖らせると、今度は大きな身振りを交えて語りだした。
「だけ、なんかじゃないんだぞ!おかえりってすごくいい言葉だと思わないかい?」
だって、そこに帰ってきていいってことなんだ。待ってたって言ってくれてるのと同じ事なんだ。
それは君の元に俺が帰っていいって事。俺が帰るのを君が待っていてくれるって事。
これってすごく贅沢なことだと思わないかい!?
「だからね、君のプレゼントは言葉でいいよ。その代わり、毎年くれなきゃ認めないぞ!毎年、君はこの家に居て俺を待ってて、それで俺が戻ってきたら『おかえり』って言ってくれなきゃ駄目なんだぞ」
ふふん、と胸を反らして勝ち誇った様に宣言したアメリカだったが、イギリスは長い睫毛をぱちぱちと瞬いて、言葉もなくその姿を見上げていた。

だって。だって、アメリカ。
それじゃまるで、お前が俺に待っていて欲しいみたいじゃないか。
お前が俺のところに帰って来たいみたいじゃないか。
それに毎年、だって?毎年、俺んちに来てくれるってことか・・・?

見開かれた視界がじわりと滲む。碧玉を覆い尽くした水の膜が、ゆらゆらと揺れて光を反射した。
その微かな光を見止めたアメリカが、静かに身体を移動させてイギリスの隣へ腰を下ろす。突然近寄ってきた温もりに一瞬身体を震わせたが、こつりと額を突き付け合わされた先で交わる視線は酷く安心するもので、離れる気など起こりはしなかった。


「それでいつの日か。もし、俺の家のパーティに来てもいいと思う日が来たら、その時は『おめでとう』って言ってくれよ」

だから今はそれで十分だよ。


額を合わせたままふわりと笑うアメリカの笑顔はとても優しい。優しくて、温かくて、愛しくて、イギリスの目からとうとう大きな雫が零れ落ちた。
一度決壊した涙腺は簡単には止まってはくれず、次々と溢れては白い頬を伝っていく。
「もう、君は本当に泣き虫だなぁ」
「な、誰のせいだばか!」
「うん。俺だね」
くすくすと笑ったアメリカが、目尻の雫を舌で掬い取っていく。それがくすぐったくて、イギリスは微かに身を捩りながら、ほわりと頬を染めた。

その瞬間、アメリカの表情が固まって肩を抱く手に力が篭った、様な気がした。

「・・・・?アメリカ?どうかした、か?」
ことりと首を傾げて見上げた先で、スカイブルーの瞳が微かに揺れて視線が外される。
「あ、あめりか?」
「や、なんでもないんだぞ。うん。なんでもない」
何でも無いと言っておきながら、あーだかうーだか意味の無い呻き声を上げるアメリカに、何か不味いことでもしてしまったのかと不安になって、ぎゅう、と相手の袖を掴む。
その行為で分かり易い位に肩を跳ね上げたアメリカの様子にいよいよ不安が押し寄せて、止まりかけていた涙を再び浮かべながら、イギリスは目の前の恋人を見上げた。
「あめ、」
「あーもう!!君は自覚がないから性質が悪いよ!!」
「ふえ!?」
恐る恐る呼びかけた言葉を遮って、やけくその様に叫んだアメリカに力一杯抱き締められる。まるで意味が分からず目を白黒させていると、イギリスの頭に顎を乗せたアメリカ低く呟いた。
「君さ、こーゆーの俺の前以外では止めてくれよ?」
「へ、あ?えと・・・・おう?」
耳朶を擽る声音に怒りは一片も含まれていない事を感じて、ほっとしながら頷く。ホントに分かってるのかなぁ、と苦笑するアメリカに、実は良く分からないですと声に出さずに呟いたイギリスだったが、ゆっくりと近付いてくる唇を受け入れる為にささやかな葛藤は頭の隅に追いやって、そっと瞳を閉じたのだった。




「ああ・・・そろそろ行かなきゃ」
甘い一時は酷く短く感じる。
腕時計を確認したアメリカが、残念そうに腰を上げるのに合わせてイギリスも立ち上がった。
身体は未だ重くて辛い。
アメリカが行ってしまうのも寂しくて悲しい。
けれど、忙しい筈なのに自分に会いに来てくれたアメリカの気持ちと、交わされた約束がイギリスの心を優しく温めてくれた。
「じゃあまたね。イギリス」
「ん。気をつけてな。・・・アメリカ」
「何?」
「・・・・愛してる」
「うん、俺も」
精一杯の気持ちを込めた一言を、笑って受け止めてくれる相手が酷く愛しい。

いつか素直に祝える日が訪れるのか、なんて、今の自分には全く予想がつかない。
けれど自分の傍にはアメリカがいる。そして二人には十分すぎる時間がある。
持ち前のネガティブ思考の賜物か、この関係が永遠に続くなんて甘い考えは最初から持っていない。
それでも、相手が愛しいと感じる心は本物で、永遠に共にありたいと願う気持ちも本物だ。今はそれだけで十分だった。

前を歩く広い背中を突付いて、振り向いたアメリカに触れるだけのキス。
「いってらっしゃい」
「うん。行ってきます」
くつりと笑って送り出す。


そして君が帰ってきたら、ありったけの愛情で迎えてあげよう。




おかえり
(「待ってた」「愛してる」「ずっと一緒にいよう」全部全部、この一言に込めて)




「おかえり」って言葉が好きなのは私です(笑)
でもいい言葉だと思うんだ!!

結局おめでとうと言ってないどころかお互いにでれっでれですが、誕生日だからこれくらい甘くても許されると思ってます。

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加悦

Author:加悦
腐った思考がデフォルト。
最早抜け出せない世界にどっぷり浸かって、それが結構幸せな御目出度い人間です。

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