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Lie & Caprice

APHに滾ってワンピに悶えデスノに転がる、割と雑食気味の決して健全ではない二次創作中心のブログです。

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これの続きです
・歴史上の人物が出てきます。捏造注意。
・米がデレッデレ
・日様空気

以上が大丈夫な方は続きからどうぞ








『イングランド。私の英国。ずっと、貴方と共に・・・』

高潔で聡明なエリザベス。
本当は愛に飢えた寂しがりのクイーン。


貴女の温もりは今でも覚えている。



『貴方がイングランド?』
『ああ、そうだ』
『そう。私はエリザベス。今日から貴方のクイーンであり、キングよ』
『クイーン?お前が?』
出会った時から物怖じしない、勝気な娘だった。
うっそりと目を細めた彼に怯む事無く、逆に彼の身体を視線で縁取り馬鹿にしたように鼻を鳴らす。
『貴方、本当に華奢で弱そうね』
『な・・・!?おま、失礼な奴だな!!』
内心気にしていたことを指摘され激昂する彼を、全く気にした風もなくきゃらきゃらと笑う。それに毒気を抜かれた形で深く溜息を吐いた彼は、すい、と差し出された手に軽い困惑を覚えて眉を寄せた。
『・・・・なんだよ』
『言ったでしょう?今日から私が貴方のクイーンでありキングだと。私と共にいらっしゃいな。貴方を強くしてあげる』
凛と言い放った彼女の瞳は、強く揺ぎ無い。
決して美人とは言えない彼女だったが、その瞳が、纏う雰囲気が、不思議と彼の心を惹きつけて止まなかった。
『お手柔らかに。我が女王』
気付いた時には、彼は彼女の前に跪きその細い手の甲に誓いのキスを贈っていた。



『エーリザベース・・・お前、いい加減結婚も考えろ。いくら外交を有利に運ぶ為だと言っても限度があるぞ?』
特徴的なアクセントで名を呼ばれた女王が、声の主に向かってむすりと頬を膨らませる。
余り触れられたくない話題であるのだろうが、女王として君臨するからには避けられないものでもある。事情は重々分かっている筈の女王は、しかし頑として婚姻することを拒んでいた。
ここまでくると外交の関係だけではないのだろう。クッションを抱き締めて、警戒するようにじりじりとソファの端に後退する女王に、彼は苦笑することしきりだった。
『・・・・なんだよ、他に何か理由があるのか?』
『・・・・・・』
『黙ってちゃ分からない。なあ、エリザベス。ベス、リズ・・・・リジー?』
『だって!』
子供っぽいからと普段は嫌がる愛称をこれでもかと並べたててやると、女王はとうとう耐えかねて声を張り上げた。
してやったりと目を細める彼を鋭く睨み付けてから、細く息を吐いた彼女はしおしおと項垂れる。
『・・・・・だって』
『だって?』

『国王は、王妃を、処刑するわ』

普段の彼女からは想像出来ないほどか細い声は、これ以上ないほどの衝撃を彼に与えた。
彼女が言うのは父王の所業だろう。身勝手な理由から二人の女性を実際に処刑し、もう一人も危うい所であった。
彼女の父親を当然彼は知っているし、その行いも知っている。彼自ら王を諫めた事もあったが、残念ながら余り効果は得られなかった。
それがこの女王に刷り込みに近い恐怖を植え付けてしまっていたとは。

『ベス・・・』
『それに、怖いの。幼い頃に母様は殺されてしまった。父様は私を愛してはくれなかった。その後は誰も・・・誰も本当に私を愛してくれる人はいない』
それが怖い。手に入れることも、失うことも。怖くて堪らない。

ほとほとと流れ落ちる涙に、彼は胸をつまらせた。
初めて出会ったあの日。強い瞳に心惹かれた。
あの日の自分はその強さに惹かれたのではない。強く揺ぎ無く見えながら、いつも愛に飢え、寂しさに震えている儚い影を見つけたから惹かれたのだと、唐突に彼は理解した。

それは、彼自身ひどく覚えのある感情であったのだから。

ぽたり、と水の滴る音がした。一瞬目を見開いた女王が、困った様に眉を下げる姿が滲んで見える。ああ泣いているのだなと自覚した時には、頬はしとどに濡れてしまっていた。
濡れた瞳のままの彼女が、泣き続ける彼の頬をそっと包み込み、儚く笑う。
『私たちは同じね』
家族に疎まれ、愛してくれる人もおらずに、たった一人。
『でも今、貴方には私が。私には貴方がいるわ。それに私は、貴方を大きく強くしてあげると約束したのだから』

ねえイングランド。たった今決めたわ。
私、貴方と結婚するわ。

そういって笑う彼女はひどく美しく、ひどく愛おしかった。
『それは光栄な御申し出だな、クイーン』
どうぞお手柔らかに。
そうして跪いて彼女の手にキスを贈る。それはいつの日かと同じ光景。いつか終わりが来ると知っていても尚、柔らかな心をもたらしてくれた優しい人。


彼女との日々は決して平穏ではなかった。
スペインとの対立、増大する軍事費、圧迫された財政や社会不安は二人の頭を悩ませた。
また、愛人を失ったり裏切られたりしては泣きつく彼女をなぐさめるのに骨を折ったのも、今となっては良い思い出だ。





『イングランド・・・ああもう泣かないで。貴方はいつまでたっても泣き虫ね』
常世の迎えを待つ彼女が困ったように笑う。
『大切な伴侶を失う時に泣かない奴がいるか、ばか』
『ふふ、もう伴侶というよりも親子のようだけれどね。童顔の祖国さん?』
ゆるゆると頬に添えられた手は今にも消えてしまいそうに儚い。確かな年月を感じさせる肌も、出会った時の様な溌溂さは感じられない。
ただ、瞳だけは。強く揺ぎ無く、けれど寂しげな光を宿す瞳はいつまでも変わらなくて。
ぐすぐすと洟を鳴らす彼に、慈愛の篭った微笑が贈られる。
『イングランド。貴方が本当に大切だと思える人を見つけなさい。愛して、愛されて、ただそれだけで幸せだと思えるような人を』
『ベス。ベス、それならお前が居た。お前が居たんだ』
次第に弱まる呼吸に焦りながら言い募ると、彼女は泣きそうになりながら首を振る。
『そうじゃ、ないのよ。私じゃなくて、もっと他の・・・・』

きっと、見つかるから。貴方の心を、満たす存在が。

途切れる言葉に必死に首を振る。けれど失われていく命の輝きは止めようもなくて。
『イングランド。私の英国。愛してるわ。私はずっと、貴方の側に・・・』
最後の吐息と共に力なく滑り落ちた手を握り締めてキスを送る。三度目の光景は彼女との永遠の別れ。とうとう失った光を想って、彼は激しい慟哭に咽喉を震わせた。





「イギリス・・・?大丈夫かい?」
「・・・・っあ・・・!」
静かな声と頬を包む温もりに、はっと我に返る。
頬に添えられた手は彼女とは違い、大きくて力強い。心配そうに覗き込む瞳も、彼女とは違う吸い込まれそうなスカイブルー。
その目の前の存在が愛しくて、けれど同じくらいに切なくて、イギリスの咽喉がひくりと鳴る。途端に溢れ出した涙に、アメリカは一瞬目を見張っただけで何も言わず、ただぎゅうぎゅうとイギリスを抱き締め続けていた。

それからどの位泣いていただろうか。
「全く・・・君は実に泣き虫だな」
アメリカのシャツが冷たく濡れて肌に張り付き始めた頃、苦笑交じりの声がイギリスの耳を擽った。同時に、いつの間にか握り締められていた左手の薬指をくるりと撫でられる。
「まぁ、過去の結婚歴については何も言わないでおいてあげるけど」
ヒーローは寛大じゃないとね、という呟きと共に、ちゅ、と軽いリップ音を立てて薬指に口付けられる。驚いて顔をあげたイギリスの目に映ったのは、普段の彼からは想像もつかない柔らかな笑みを浮かべたアメリカだった。

「彼女が大切だった?」
こくり。穏やかな問い掛けに、黙したまま首肯する。
「一緒にいて幸せだった?」
こくり。
「彼女を失って、寂しい?」
こくり。
「彼女のことを、愛してた?」
―――――こくり。

この問いに頷いてしまえば、アメリカは怒ってしまうかもしれない。それでもかつて愛した人と、今愛している人に偽りたくはない。
僅かな逡巡の後に頷いたイギリスは、次の瞬間彼を襲うであろう罵声か溜息かはたまた冷たい視線を想像して身体を緊張させたが、アメリカの纏う雰囲気は全く変化を見せなかった。
恐る恐るアメリカのシャツを握ってみると、向けられたのは先程と変わらない優しい笑み。


「じゃあさ、イギリス。君は彼女との約束は、守れたのかい?」
愛し愛されて、ただそれだけで幸せと思える心満たされる相手は、見つかったのかい?


声を潜めて囁かれる問いは、これ以上なく甘やかな色を纏って。
一度修復された筈の涙腺は、再びあっけなく壊れてしまって。
なのに心は酷く温かなままで。

「み、見つかった・・・」
「それは誰?」
ねぇ教えてよ、イギリス。そんな甘い声で促されて、逆らえる筈もない。

「ア、アメリカ」
「That’s right!!」

HAHAHA!と明るい笑い声をあげたアメリカが、再び力一杯イギリスを抱き締める。
骨も折れようかという勢いであったが、イギリスはただ目を細めて力強い腕に身を委ねていた。

(ああ、そうか)

彼女を愛していた。その想いは未だ色褪せずに胸の奥に大切に仕舞われている。ただそれは小さな痛みをもたらしつつも、優しく穏やかな感情であった筈だ。
それが何故今日、こんなにも胸を締め付けるのか。何故こんなにも彼女に会いたいと渇望するのか。

(彼女に、伝えたかったんだ)

今、自分を抱き締めている腕の持ち主こそが、求め続けていた存在なのだと。最後まで自分を愛し、案じてくれた彼女へ伝えたかったのだと。
漸く自身の望みを理解したイギリスは、ゆるゆると瞳を閉じてアメリカの広い背中に静かに腕を回した。


『良かったわ。どうか幸せに、私のイングランド』


微かに聞こえた声は幻だったのか。それとも日本の不思議な習慣に引き寄せられた、彼女の真実の声だったのか。
どちらでも良い。彼女が笑ってくれるのなら。アメリカが傍にいてくれるのなら。

「・・・・・愛してる」

呟いた言葉は大切な二人に捧げたイギリスの心。
俺も、と耳を擽るアメリカの声と、私も、と心に流れ込む彼女の声と。
そのどちらもが酷く愛しくて、嬉しくて、イギリスは精一杯の笑顔を浮かべたのだった。





You’re My Only Shinin’ Star
(君は僕の輝ける星)

「あ・・・!そ、そういえば日本は・・・!!」
「ああ、彼なら出掛けてるぞ!」
「ぅえ!?」
「君が派手に泣き出した辺りから『ここは空気を読んで爺は買い物にでも出掛けてきます』って言ってね」
「・・・・・し、死にたい・・・・・」
「え?そんなの駄目だぞ!君はまだ彼女には渡せないからね!」
「・・・・・・!なななにを・・・このばかあ!!」




・・・・結局お盆全く関係なくなったような・・・!!
や、でもベス女王が書けて満足です。「英国と結婚しました」なんて宣言しちゃう女王様格好良い!
イギも絶対彼女の事大好きだったと思いますv
彼と彼女は夫婦というより似たもの同士が寄り添っている感覚のため、メリカは嫉妬しませんよ(笑)
だって本当は空気が読める子ですしね~♪

しかし歴史上の人物を書くのは楽しかったけれども緊張する・・・・。
もう二度とするまい・・・・・

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加悦

Author:加悦
腐った思考がデフォルト。
最早抜け出せない世界にどっぷり浸かって、それが結構幸せな御目出度い人間です。

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