Lie & Caprice

APHに滾ってワンピに悶えデスノに転がる、割と雑食気味の決して健全ではない二次創作中心のブログです。

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・米がちょっとアホの子。
・日様も微妙に変。
・お兄さん不憫。
・うっかり米仏やら米日やらの匂いが醸し出されますがあくまで米英。と言うか米→(←英)
・英は出てきません。

以上がおkの方は続きからどうぞ






気持ち良く晴れ渡ったパリの空。麗かな日差しに誘われるように、紅茶と焼き菓子を手にテラスへと足を運んだ。

隣国の腐れ縁の家程ではないが、綺麗に整えられた庭は色鮮やかな花々に彩られており結構気に入っている。口元へ運んだカップから漂う香りも・・・まぁやはり彼の人に比べれば劣るかもしれないけれども、気持ちを和らげるには十分だった。何よりアーモンドをたっぷり使った自作の焼き菓子は、世界一だと自信を持って言える。
これで目の前に麗しい女性が居れば文句のつけようがなかったのだが。
「でもここんとこ忙しくて休みもまともに取れなかったもんなぁ・・・まぁ、これはこれで幸せな時間ってやつだよね」
ふ、と口元を緩めた彼を穏やかな空気が包み込む。
そう。静かで穏やかな、久々の休日。

――――だった、はず。

「フランスー!つべこべ言わずに俺の恋人になるんだぞー!」
「あああ恐れ入りますすいませんん~~~!!!」
「・・・・・ああ、お兄さんの優雅な休日は儚くも終わりを告げたわ・・・・・・」

底抜けに明るい、けれど今日はどこか焦りも含んだような超大国の声と、心底困惑・動揺しながらも恐縮する日本の悲痛な声に、フランスはがくりと肩を落としたのだった。






「で?一体何の冗談なわけよ、これは・・・」
一言で表現するならば「カオス」の状態から何とか脱したフランスは、よれよれになった服を直す気力もなくぐったりとソファに沈み込んだ。
優雅な休日が一転地獄絵図と化したのは、一重に目の前で焼き菓子を貪っている青年のおかげに他ならない。

『一週間でも三日でも、この際一日でもいいから俺の恋人になってくれよ!』

蒼褪める日本の手を引いてフランスの家に飛び込んできたアメリカは開口一番、そうのたまってくれたのだった。
「なんで」も「どうして」も「まずは落ち着け」も聞いてはもらえずに、兎に角今すぐ恋人になれとぐいぐい詰め寄ってくる彼に、愛の国ともあろうものが本気で貞操の危機を感じたなど笑い話にもなりはしない。
咄嗟にアメリカの口に焼き菓子を突っ込んで何とか気を逸らせたフランスが、暫くして平常心を取り戻し呟いたのが先の台詞である。

「本当に申し訳ありません・・・」
身を縮こませて謝罪する日本の顔色も未だ優れない。あのアメリカの異様なテンションでここまで連れてこられたのだから疲れていても当然なのだろうけれど、この顔はきっとそれだけではない。
「あー・・・日本も、なのかな・・・?」
虚ろに笑うと同じ様な笑みが返ってくる。
「ええ・・・・同じ様に『少しの間でいいから恋人になってくれよ!』と。勿論お断りして落ち着いて頂こうとはしたのですが・・・・」
焦れたアメリカは君が駄目ならフランスだ!仮にも愛の国だしね!と日本の手を引いて飛び出してきたというのだ。
力無く笑い合って件の青年に視線を向けると、既に皿の上の菓子は姿を消している。ぐいーっと紅茶を呷ったアメリカが再び悪夢のようなセリフを吐く前に、フランスは慌てて家の中を指差した。
「冷蔵庫にパイが入ってるから。飲み物も。中に入って好きなだけ食ってこい」
この青年の気を逸らすには食欲に訴えるのが最も効果的だ。長年の付き合いでそれを熟知しているフランスの思惑は外れることなく、アメリカは歓声を上げて屋内へと姿を消していった。もっともパイを食べ尽くしてしまえばすぐに舞い戻ってくるだろう。今は手に入れた僅かな時間で状況を判断することが先決だ。

「それで、なーんでアメリカはいきなりあんな事言い出したのよ?」
突飛な行動をするのはいつものことだけれど、日本やフランスと恋人になろうだなんていくらなんでも可笑し過ぎる。
大体、彼には本命がいる筈なのだ。それも百年単位で想いを寄せている大本命が。
強引でマイウェイなアメリカではあるが、そういった部分は非常に一途で潔癖な所もある。それなのに想い人とは違う相手を恋人に選ぶだろうか?
答は否だ。この答には自信がある。形の良い眉を寄せ黙考していたフランスだったが、意見を求めようと視線を流した先に居る日本の顔色がやけに悪いことにふと首を傾げた。

「日本?」
「も、申し訳ありません!!!私のせいなんですうぅ~!!」
「は、えぇ!?」

まだ疲れが抜けないのかと心配して手を伸ばした瞬間、びょん!と蛙のように飛び退り凄まじい勢いで土下座を始めた日本にフランスは間の抜けた声を上げて固まってしまう。
固まった理由の殆どは突然の日本の土下座にあったのだが、そのまま絶句したフランスをどう誤解したものか、日本は必死に頭を下げ続ける。それがまたフランスの動揺を誘って悪循環となるわけだが「かくなるうえは腹を切ってお詫びを・・・!」と何処からか日本刀を取り出した日本と、それで我に返ったフランスが慌てて止めたことで漸くその場は収まりを見せた。

「お見苦しいところをお見せしてしまいまして・・・重ね重ね申し訳ありません・・・・」
「ああうん大丈夫。お兄さん全然怒ってないから!ね?だからとりあえずカタナは仕舞おうか!」

お願いだから俺の家でハラキリは止めて。
切実な思いを瞳に乗せると、流石空気を読むのに長けた日本はしぶしぶ日本刀を手放した。「まだまだ精進が足りません・・・帰ったら死ぬ気で修業せねば・・・」と呟く声はあえてスルーしておく。
「あの、だからね?アメリカの暴走の理由を教えてくれると嬉しいんだけど・・・」
恐る恐る問い掛けてみると、普段の冷静さを取り戻した日本は落ち着いた、けれど沈痛な声で話し始めた。






その日、アメリカはいつもの如くに日本の家にアポなしで訪れた。理由はダイエットの協力要請や新作ゲームの催促など様々であるが、大半は彼の想い人について愚痴という名の惚気や相談という名の惚気やら惚気という名の惚気であった。
勿論その日もアメリカの目的は、ダイエットのためという建前に覆われた彼の人についての愚痴・・・と見せかけた惚気だった。
つらつらと顰め面しい(はたから見ればデレデレと緩みまくった)顔で言葉を重ねるアメリカの姿は、何やら恋に悩む孫を見ているようで微笑ましい。

「アメリカさんはイギリスさんのことが本当にお好きなんですね」
「え、ちょっと日本!君、俺の話ちゃんと聞いていたかい!?俺今イギリスの小言がうざいって話してなかったかな!?」

緑茶を啜りながら笑うと若干裏返った声で不本意そうな返答が返ってくる。けれど言葉とは裏腹に真っ赤に染まった顔では全く説得力がない。結局小言だろうが何だろうが、イギリスが構ってくれる事が嬉しいのだろうに彼の人の前では全く素直になれないアメリカの青さは、日本にとっては可愛らしいものであった。
悲しいかな、その青さは肝心の想い人には伝わっていないのだけれども。

(しかし初恋の方を数百年想い続けるとは何とも情熱的ですねぇ)

爺にはとても真似出来ません、とゆるりと笑みを浮かべた日本はこの時確かに油断していたのだろう。
次いで口をついた台詞は彼には珍しく不用心なものだったと言わざるを得ない。

「初恋は実らないと言いますけれどねぇ」
「・・・・・・・・・・・・・・え?」



失敗した、と気付いたのは、1オクターブ下がったアメリカの声が耳に届いた時だった。






「に~ほ~ん~~・・・」
「でででですから申し訳ありませんでしたと・・・!!」

語り終わった日本の肩をがっしりと掴んで低く呻く。

「そぉんなこと言ったらアメリカが食いつくに決まってるでしょ!?」
「ですが其の後『アメリカさんにはそんな迷信は関係ないようですね』と続けるつもりだったんですー!」

まさかここまで敏感に反応して速攻で行動に移すなんて思わなくて!と叫ぶ日本は既に半泣き状態だ。
そう。迂闊ではあるが、日本とアメリカの交流の期間を考えれば仕方のないことでもあった。日本はイギリスが好きなのに素直になれずについ彼に辛く当たってしまい、行き場のないデレを日本に垂れ流すアメリカしか知らないのだから。
けれど日本よりも更に深く長い付き合いのフランスは知っている。幼い頃からアメリカがどれだけ深い感情をイギリスに向けているかを。

子供の頃は素直な分、独占欲もはっきりとしていた。うっかりアメリカの目の前でイギリスを構い倒したフランスが、後にアメリカから凄まじい報復を受けたことも少なくない。しかもイギリスの視界に入らないように狡猾な方法で、だ。
イギリスにとって幼いアメリカは天使だったかもしれないが、フランスに言わせれば天使の皮を被った悪魔であった。

これで分かった。分かりたくはなかったけれど分かってしまった、アメリカの奇行の理由を。

アメリカにとってイギリスは初恋の相手だ。そして初恋は実らないらしいが、イギリスを諦める気は毛頭ない。ならば一時的にでも他の相手を恋人にして、それからまたイギリスに恋をすればいい。そうすればイギリスは三度目の恋の相手になるのだから、初恋云々の法則は当て嵌まらない。
つまりはそういうことだろう。

滅茶苦茶だ。破綻だらけだ。けれどアメリカはやる。絶対やる。

「やばい、やばいよ・・・・お兄さん、坊ちゃんに殺される・・・・」
例え一時的な気の迷いであろうと、言い出したのはアメリカであろうと、これがイギリスの耳に入ったら間違いなくボコられる。
日本は無事だろうが、フランスはきっと逃れられない。
「ど、どうしましょう・・・・!」
「どうもこうも何とかしてアメリカを止めないことには・・・・」
二人蒼褪めながら手を取り合った時、屋内からバタバタと慌ただしい足音と二人を呼び声が近付いてくる。未だ打開策を見出せない二人にとって、それは死刑宣告にも似た絶望的な響きを伴っていた。

「フランス!パイご馳走様!で、さっきの話なんだけど恋人になってくれるよね?」
「何で決定事項なんだよ!いや待てまずは落ち着けアメリカ・・・!」
「そんな時間ないんだぞ!君、仮にも愛の国なんだからそれ位良いじゃないか!」
「良くねぇから待てっつってんでしょーがぁ!!」

流石強引に我が道を行く国。
制止など耳に届くはずもなく、ぐいぐいと詰め寄るアメリカにああもうフルボッコされるしかないのかなと諦めかけたフランスは、すぐ隣で押し黙っている日本から何か糸が切れたような音を聞こえた気がして瞳を瞬かせた。

「日本?」

そろりと視線を移すと、日本は非常に良い笑顔を浮かべていた。
戸惑うフランスににこりと笑いかけてそのままアメリカへと向き直る。穏やかである筈なのにどこか吹っ切れたような胡散臭い笑みは、少しばかりアメリカの勢いを抑える効果があったようだった。

「アメリカさん。その前に少々伺いたい事が」
「・・・なんだい?」
「アメリカさんは今までイギリスさんに『惚れ直した』事は御座いますか?」

突飛な質問に動きを止めたアメリカも追い詰められたフランスも頭上に疑問符をまき散らす。
何故今その質問なの、と思わなくもなかったが、元々イギリス絡みで理性が吹っ飛んでいるアメリカはすぐに大きく頷いて満面の笑みを浮かべた。

「勿論、そんなのしょっちゅうなんだぞ!」
「そうですか。それは結構なことです」

泣いた顔が可愛いだの怒った顔も捨て難いだのと未だかつてないデレっぷりを見せるアメリカに、鷹揚に頷いてみせた日本だったが、次の瞬間きっと眦を決し足を肩幅に開き仁王立ちとなって握り拳を眼前に掲げる。
背後には稲光が見えようかと言うほどのオーラを纏った日本は、「良いですか、アメリカさん」と重々しく口を開いた。


「古来より『惚れ直した』は恋愛の継続ではなく一回更新!!!この法則に則れば、アメリカさんの恋は既に数え切れないほどの回数に上っているのです!!!!」
「つまり?」
「初恋の法則は無効!!!」
「ほ、本当かい!?」


「・・・・・・・・日本が壊れた・・・・・・」
いっそ「どどーん」という効果音が聞こえてきそうな勢いで言い切った日本に、フランスは若干切ない思いを噛み締めながら呟いた。
アメリカはと言えば、目の前に示された法則に興奮を隠しきれない様子である。そわそわと落ち着きなく視線を彷徨わせている彼に、日本は最高の笑みを向けて言葉を継ぐ。

「しかもですね、この法則から行くとアメリカさんは、何百回と恋をしておきながら全てが同じ相手という、実に情熱的な結果が導き出されるのですよ?これぞ正しくヒーロー!流石はアメリカさんです!」
「・・・・!!そりゃあ俺はヒーローだしね!!」
「そうですともそうですとも!さあ、その情熱を今すぐイギリスさんに伝えていらっしゃい!きっと喜んで下さいますよ!」
「ようし!待ってなよイギリスー!!」

どさくさに紛れて焚き付けられたアメリカの姿が、あれよあれよと言う間に遠ざかって行く。行先は間違いなくイギリスの所なのだろうが、あまりに素早い動きに呆然と見送っていたフランスの後ろから、日本の満足げな溜息が聞こえた。
些か複雑な心境で振り向くと、そこには「やり遂げた!」とばかりに清々しい顔をした日本が立っていた。
「あー・・・・お疲れ様?」
「いえいえ。元はと言えば私が悪いのですし」
恐る恐る労うと、先ほど切れた何かの糸を結び直したのだろう、日本はいつもの穏やかな雰囲気を取り戻しつつあった。
本当にご迷惑をおかけいたしました、と会釈する姿にほっとしたフランスは、漸くいつもの調子を取り戻し肩を竦めた。

「んでもいいのかな、あれ?」
「大丈夫でしょう。イギリスさんだってアメリカさんのことがお好きなのですし」
「まぁ、そりゃそうなんだけど」

確かに万が一にもアメリカが振られることはないだろう。イギリスだってアメリカに対して特別な気持ちを抱えているのだから。そしてその気持ちに気付いていないのは当のアメリカだけだったりするのだ。
元兄弟の二人は、そんな不器用な所ばかりそっくりであった。

「でもどうせ周りに迷惑を掛けまくるのは変わらないんだろうなぁ」
「ふふ。けれどそれでお二人が幸せならば私も嬉しいです」
「んーそうだねー」

お互いにお互いしか見えていないくせに、素直になれない二人の騒々しくも甘い未来を想像して、フランスと日本はそっと柔らかな笑みを交わしたのだった。








愛故の暴走なんです
(ところでもう他には変な迷信とかないよね?)
(ええと「恋人には一番好きな人、結婚相手には二番目に好きな人がふさわしい」とかもありますが)
(・・・・・・・・それ、絶対アメリカには言っちゃ駄目だからね?)





無駄に長い上にメリカがかなりアホの子になってしまったですよ・・・・。
あーでもこう言うメリカやら日様の暴走の被害を被るのは常にお兄さんであって欲しいです(え)

コメント

こんばんわぁ~♪

ふふふ。。。メリカ可愛い♪←
コメディタッチがいい感じです~*^^*
我が家のメリカもアサ一筋のあほっ子ちゃんかもしれない。。。というかツンデレなメリカが書けない><
というわけで、いつも甘々な我が家のアルアサです^^
そういえばフラ兄ちゃんも私の頭の中ではアルアサバカップルに振り回されて迷惑被ってるって感じの立ち位置でした☆←

加悦さま、TEXTうP早いなぁ~!
ワタシもそろそろ閲覧ばっかじゃなくてやりかけTEXT仕上げよう。。。^^;
ではでは。。。あっ!リコメはいいですよぉ~♪

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加悦

Author:加悦
腐った思考がデフォルト。
最早抜け出せない世界にどっぷり浸かって、それが結構幸せな御目出度い人間です。

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